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三越伊勢丹のトップ交代劇 水面下で起きていた「異例の事態」

  • 2017年 03月19日 11時00分
  • 提供元:J-CASTニュース
辞任した大西洋氏(2015年3月撮影)

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辞任した大西洋氏(2015年3月撮影)

三越伊勢丹ホールディングス(HD)の大西洋社長が辞任に追い込まれた。百貨店業界では熱心に改革に取り組む社長として知られていたが、社内ではトップダウンに対する不満が高まっていたようだ。ただ、人口減少などで構造的な不況が続く百貨店の改革は待ったなし。新社長に就く杉江俊彦専務執行役員の船出は多難だ。

「社内対話やコミュニケーションが欠けていた」。2017年4月1日付で社長に昇格する杉江氏は3月13日、東京都内で就任記者会見を開き、大西体制の問題点をこう指摘した。


外国人の「爆買い」が一服し...

大西氏は日本百貨店協会長も務めており、まさに「業界の顔」。今年1月のマスコミのインタビューでは、百貨店の従業員の待遇を改善するため、正月三が日の休業検討を表明するなど、働き方改革に意欲を見せていた。このころ、大西氏の中では社長辞任はまだ現実味を帯びていなかったようだ。


大西氏は、伊勢丹の代名詞ともなった「メンズ館」を成功させるなど、婦人服が主流の百貨店の中で新事業に挑戦してきたことが評価され、社長に抜てきされた経緯がある。2012年の社長就任後も「構造改革」を掲げ、ウエディングや飲食事業など新事業への参入を進めてきた。


就任後しばらくは、円安を背景にした訪日外国人の急増で百貨店は「特需」に沸き、三越伊勢丹をはじめ各百貨店の業績は潤った。ところが、2016年初めに為替相場が円高に転じると、訪日外国人の「爆買い」は一服。最も打撃を受けたのは、売上高に占める百貨店事業の依存度が高い三越伊勢丹だった。


業績悪化が鮮明になるにつれ、社内では大西批判が強まっていく。ある社員は「成果がまったく出ない新規事業に人員をさくより、本業強化が先だ」と大西氏の方針に不満を隠さなかった。大西氏は部下への指導も厳しく、成果が出ないときつく当たることがあったといい、「業績が好調ならいいが、数字が悪くなってくると、現場から不満や文句が一斉に吹き出した」(業界関係者)という。


労働組合が経営陣に対して大西氏の辞任を要求

さらに、大西氏は2016年11月の中間決算発表で、地方4店の具体名を挙げ、閉鎖も含めた検討を進めると表明した。現場は激しく動揺したが、社内で正式決定した話ではなく、大西氏のトップダウンだった。大西氏の独断専行ぶりに社内の不満は頂点に達し、労働組合が石塚邦雄会長ら経営陣に対して大西氏の辞任を要求する異例の事態に発展した。


2017年2月に入り、社外取締役らは混乱収拾に向けた協議を本格化し、「業績も悪化しており、辞めてもらうしかない」(役員)との結論に至った。解任となれば百貨店のイメージにもかかわるため、石塚氏ら役員が「本人を説得し、自ら辞任した形を整えた」(同)という。


辞任があまりにも突然だったがゆえに、経営統合後も続く伊勢丹と三越のあつれきが引き金になったという見方も多い。確かに社内には地方店が多い三越側にリストラが集中することへの不満も出ていたが、ある社外取締役は「退任の理由は、あくまで大西氏の経営者としての資質」と断言する。


これまで大西氏を経営戦略本部長として支えてきた杉江新社長は、大西路線を「基本的に引き継ぐ」としながらも、「成長事業の育成より構造改革を優先する」と話した。しかし、インターネット通販が台頭し、消費行動が激変する中で、百貨店を立て直す秘策は見えない。社長の突然の辞任劇に揺れる社内の融和も急務で、杉江氏の手腕がさっそく試されそうだ。


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