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気候変動で深刻化する中国の大気汚染、研究

  • 2017年 03月21日 13時19分
  • 提供元:AFPBB News
スモッグでかすむ中国・北京の天壇(2016年12月20日撮影)。©AFP=時事

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スモッグでかすむ中国・北京の天壇(2016年12月20日撮影)。©AFP=時事

【AFP=時事】中国北部で最悪レベルに達している、人の健康に深刻な被害を及ぼす大気汚染について、地球温暖化によって発生頻度と深刻度がさらに増大しているとする研究結果が20日、発表された。

 これまでの研究によると、中国では、大気中の有毒微粒子が原因で毎年100万人近くが早死にしているという。

 中国・青島海洋科学・技術国家実験室(Qingdao National Laboratory for Marine Science and Technology)の蔡文炬(Wenju Cai)氏率いる研究チームは、英科学誌ネイチャー・クライメート・チェンジ(Nature Climate Change)に発表した研究論文で「気候変動によって北京(Beijing)を覆う冬の濃い煙霧をもたらす、気象条件の発生が増加する」と報告した。

 中国北部にある北京などの主要都市では、強烈なスモッグの発生に適した気象条件となる日の年間日数が1982年~2015年に45日から50日へと増加し、その前の30年間に比べて10%の急増を示したことが、今回の研究で明らかになった。

 温暖化が弱まることなく続けば、こうした傾向の悪化は避けられない。

 健康をむしばむ煙霧の持続的な発生については、今世紀後半の50年間で、頻度がさらに50%増加し、持続する時間も2倍近くになると考えられることを、研究チームは明らかにした。

 主な危険因子は微粒子汚染、特に直径が2.5マイクロメートル未満の、人毛の約40分の1の大きさしかない有毒な超微粒子「PM2.5」だと、専門家らは口をそろえる。

 石炭の燃焼、自動車の排ガスや粉じんなどが主な発生源となるこの超微粒子は、重度の呼吸器障害を引き起こしたり、心臓病のリスクを上昇させたりする恐れがある。ヒト細胞に入り込めるほど小さく、免疫系や神経系に悪影響を及ぼすこともある。


■SNSに怒りの声

 中国北部に位置する主要都市では、冬季に「深刻な煙霧」が発生する日数が、2014年の12日から、2015年の18日、2016年の25日へと急増した。

 深刻な煙霧は、微粒子濃度が大気1立方メートル当たり150マイクログラムを超えると発生する。

 今年1月、1億人以上が暮らす北京から天津(Tianjin)にかけての盆地上空に、日光をさえぎる分厚い煙霧の層が8日間連続で居座ったため、数万人が都市を脱出、国内ソーシャルネットワークは住民らの怒りの声であふれた。

 直径2.5マイクロメートル以下の微粒子の密度は数日間連続で1立方メートル当たり500マイクログラムを上回り、世界保健機関(WHO)が定めた危険しきい値の3倍以上に達した。

 肺への負担が大きいスモッグの発生に適した地理的・気象的条件がすべて同時に整う最悪の状況には、大気の上下層間の大きな気温差、微風、大気流の特定のパターンなどの要素が含まれる。

 今回、研究チームは「煙霧気象指数」を作成するために、これらの要素を組み合わせて、過去60年分の気象記録データとの照合を行った。15種類の気候モデルを平均化し、2050年~2100年にスモッグ発生日数が大幅に増加すると予測した。

 中国・復旦大学(Fudan University)の研究者の張人禾(Renhe Zhang)氏は、ネイチャー・クライメート・チェンジ誌に同時掲載された解説記事で「北京の重大な大気汚染のリスクを減らすために、地球温暖化を減速させるための国際的な取り組みが緊急に必要だ」とコメントしている。
【翻訳編集】AFPBB News

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