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中学受験、失敗しない最強の塾選び!大手や地域の中小塾、利点・欠点を徹底比較

  • 2017年 07月16日 06時36分
  • 提供元:Business Journal
「Thinkstock」より

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「Thinkstock」より

 女優の芦田愛菜が今年、中学受験に挑戦し、女子学院中学と慶應義塾中等部という超名門難関校に合格を果たし、後者に進学したというニュースが話題を呼んだ。「夏を制する者は受験を制する」という言葉もあるように、夏休みシーズンを控え、子どもをどこの塾へ通わせようかと頭を悩ませている親も多いのではないか。


 そこで今回は、中学受験における進学塾業界の最新動向、進学塾選びのポイントなどについて、『1歩先いく中学受験 成功したいなら「失敗力」を育てなさい』(晶文社)などの著作がある教育ジャーナリストの中曽根陽子氏に話を聞いた。


●中学受験塾業界の“見取り図”


 まず、中曽根氏に中学受験塾業界の“見取り図”を解説してもらおう。


「基本的な分類のひとつに、中学受験専門の塾と、高校受験コースも併設している混合タイプがあります。大手4社では、日能研と四谷大塚は専門型、SAPIXと早稲田アカデミーは混合型です」


 大手4社のなかで、四谷大塚は06年、大手予備校・東進ハイスクールを運営するナガセの傘下となっている。また、ナガセは早稲田アカデミーの株式も18.1%所有する筆頭株主だ。グループ企業とはいえないものの、ナガセを介して四谷大塚と早稲田アカデミーに強い接点が存在することは間違いない。


「あくまでも比較論の範疇ですが、大手4社の違いを考えると、日能研と四谷大塚は共に中学受験に特化した業界のパイオニアであり、双方が主宰する合不合テストの偏差値は受験界の動向を左右するほどの規模を誇っています。共に難関校対策だけではない幅広いコース・クラスも充実させるなど、中堅校希望の生徒なども集めようとしていますね」


 SAPIXと早稲田アカデミーも当然ながら、多様なコース・クラスを用意しているが、こちらの2社は難関中学対策を主軸に据え、それをブランド化しているといえそうだ。では、大手4社の特徴とは、どのようなものなのだろうか。


「大手4社はカリキュラムがしっかりしていますし、模試も受験者が多いので全体の順位を容易に把握できます。しかしクラス数が多く、一人ひとりに目が届きにくいという欠点もあります。率直に言って、成績下位のクラスだと単なる“お客さん”になりかねません。成績でクラスが上がったり下がったりしても動じず、競争心を燃やすガッツのあるお子さんに向いているでしょう」


●大手以外の選択肢も


 では、「わが子は大手に向かないかもしれない」と不安な保護者は、どうすればいいのだろうか。ほかに中学受験に対応するのは、地域の中・小規模塾、個別指導を売りにする塾、家庭教師などが挙げられる。


「個別指導塾は、マンツーマンか、それに近いクラスでの授業を行うところが最大の特徴です。きめの細かい指導がセールスポイントで、内向的なお子さんとの相性が良い場合もあります。また地域の中・小規模塾には生え抜きのベテラン講師が、カリスマ的な指導力や合格ノウハウを持っていることも珍しくありません」


 一方、欠点も綺麗に「大手の逆」となる。


「マンツーマンですから、講師との相性が大問題です。個別指導の場合、学生アルバイトも多いので、講師の質にばらつきがあること。また、たとえどんなカリスマ講師でも、 お子さんが苦手に感じれば受験勉強どころではありません。また大手のような競争に乏しい環境が、マイナスに作用するケースもあります。大手主催の模試を受けて自分の順位を知り、適切な競争心を掻き立てられればいいのですが、やはりホームグラウンドたる塾の雰囲気は、お子さんの受験勉強に対する姿勢に大きな影響を与えます」


 中曽根氏は「慌てず、騒がず、まずは様々な塾を試してみること」と訴える。大手でも小さな塾でも、必ず「お試しコース」的な「体験入学」などを準備している。それを利用するのは必須のようだ。


●ニーズの多様化


 では、中学受験業界は今後、どのようになっていくか。中曽根氏がキーワードとして指摘するのは「多様化」だ。


「中学受験者の数は右肩上がりで増え続けてきましたが、リーマン・ショックを契機に沈静化した、というのが大きな流れです。保護者の収入減を反映してか、通塾開始のピークは小4だったのですが、今は小5と繰り上がりました。ところが昨年は大学受験改革などへの不安から大学付属中の人気が高まり、受験者数が再増加する気配も見えてきています」


 中学受験といえば「御三家」を筆頭に、偏差値の高い学校に合格するために努力するというイメージが強いが、早晩、それは過去のものになるという。


「大学付属中が人気だとはいえ、例えば公立の中高一貫校にも根強い志望者が存在します。更に『公立中に通わせたくないが、滅茶苦茶な受験勉強はさせたくない』と考える保護者も一定数いて、そうしたニーズを上手にすくいとる私立校も増えてきました。最近は2020年の大学入試改革を踏まえて、思考力を重視した新型入試を実施する学校も出ています。今後は受験対策がさらに多様化するのは間違いなく、塾側もさまざまなコースを用意して対応していくと考えられます」


 混沌とした状況であることは間違いなさそうだが、それだけ中学受験が一般化したと見るべきなのだろう。「名家の子弟」だけが挑戦するような時代は、とっくに終わっているといえるだろう。
(文=編集部)



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