Sony

ニュース

ドキュメンタリー番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」制作者が語るその信条とは?―中国メディア

  • 2018年 04月17日 16時50分
  • 提供元:Record China
日本のドキュメンタリー番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」は放送開始から12年間にわたり、日本国内で非常に高い人気を博し続けており、最近では中国人ファンも少なくない。資料写真。

写真拡大

日本のドキュメンタリー番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」は放送開始から12年間にわたり、日本国内で非常に高い人気を博し続けており、最近では中国人ファンも少なくない。資料写真。

「この番組の質の高さはピカ一だ」「はまっています」「良心的で素晴らしい作品なのでイチ押しです」といったコメントが寄せられているのは、中国のコミュニティーサイト・豆瓣で9.3ポイントという高評価を得た日本のドキュメンタリー番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」。同番組はNHKの看板番組の一つであり、放送開始から12年間にわたり、日本国内で非常に高い人気を博し続けており、最近では中国人ファンも少なくない。中国の動画共有サイト「ビリビリ」や「優酷」などでも多くのネットユーザーが同番組をアップロードしており、わずか数日前に日本で放送されたばかりの番組が中国語の字幕付きでアップされ、何万回もの視聴回数を記録し、数百本のコメントが寄せられている。環球時報はこのほど同番組の石田涼太郎制作プロデューサーに、同番組の根底にあるものや守り続けている信条についてインタビューを行った。環球時報が伝えた。



同番組では、毎回、各業界の「実力者」を取り上げ、彼らの仕事ぶりや仕事をする上での信条・理念をさまざまな面から「情熱あふれた職場の灯台的存在」を紹介していく。これまでにアニメ監督の宮崎駿や俳優の故・高倉健など350人以上の「プロフェッショナル」がこの番組で取り上げられている。



小児外科医の山高篤行さんは同番組の中で、「私はいつも怖くて怯えていた。手術が難しければ難しいほど、怯えは大きくなる」と自分の弱さを認めている。これまでに1万人以上の小さな命を救ってきた彼を人は、「小さな命を救う最後の砦」と呼ぶ。そんな山高さんは、「私は怖いけれど、恐れには決して屈しない。難しい手術であればあるほど、入念に準備する。恐れが極限まで来ると、そこから希望が生まれてくる」と毅然とした眼差しで、しかしおだやかな調子で話した。その回を観た中国人視聴者の孫陽(スン・ヤン)さんは涙をハラハラとこぼしながら、山高さんの話に強烈な共感を覚えたと言い、「山高さんは、決して臆病ではなく、尊敬すべき人間。私自身、今は仕事でどん底の思いをしていたが、彼の話を聞いて、希望と闘志が再び湧いてきた」と話す。



2000年頃、日本ではこれまでの日本の実績を振り返り、「頑張ろう」をテーマとしたドキュメンタリーが流行した。当時の日本経済は実際は低迷期にあり、メディアが日本の「凄さ」をPRすればするほど、視聴者はある種の違和感を感じていた。こうしたことを背景に、「プロフェッショナル仕事の流儀」は、視点を変えて、「過去を振り返らず、今だけに集中する」ことを決めた。これほど多くの人が、これほどの情熱を傾けて自分の仕事を愛し、自分のポストにおいてこれほどの役割を果たしていることを視聴者に紹介し、視聴者はそんな番組から大いに刺激を受けた。番組放送後の反響は、期待をはるかに上回るものだった。各回で取り上げられた主人公の人生観は、多くの視聴者にとっての「座右の銘」となっている。たとえば、アニメーション監督で漫画家でもある宮崎駿監督の「世の中の大事なことってたいてい面倒くさいんだよ」や、有名俳優の故・高倉健の「何よりも大切なのは本当の気持ち」、サッカー日本代表・本田圭佑選手の「この世に天才などいない」と言った言葉だ。これまで数百回にわたり制作されてきた「プロフェッショナル 仕事の流儀」には、ある一つの共通点がある。それは、主人公はいずれも、人生の挫折や葛藤といった「人生の底」を経験していることだ。



石田プロデューサーは、「これはわざわざそうした部分を紹介している。いくらすごい人であってもさまざまな困難な目に遭うもので、彼らがどん底から這い上がるプロセスが、視聴者の感銘や共感を呼ぶ。そうでなければ、視聴者の共感を呼ぶどころか、かえって距離感すら感じてしまうことになる」としている。



この12年間で「プロフェッショナル 仕事の流儀」では、取り上げられる人はすべて取り上げてきた。取材の対象となる人の選抜はますます難しくなってきているが、同番組では、「自薦お断り」という原則を常に守り続けている。石田プロデューサーは、その理由はいたって単純なことだと言い、「自薦するような人は『サービス精神旺盛な人』で、彼らはカメラの前に出た途端、普段は絶対しないようなことをやろうとするからだ。それは『やらせ』に過ぎない」と説明する。そのため、番組制作班は、インターネットや新聞、雑誌、人の紹介などさまざまな方法で、番組で取り上げることができるような業界のプロフェッショナルを探す。「プロフェッショナル 仕事の流儀」制作班のメンバーは十数人で、40日間の撮影作業と5週間の編集作業を経て、49分間の番組を最終的に完成させる。



「プロフェッショナル 仕事の流儀」では、番組の中で要所ごとに必ず「トーン」という効果音と共に、画面に取り上げられたプロフェッショナルの仕事に対する姿勢や人生哲学が反映された「ひと言」が字幕で表示される。宮崎駿監督の回では、「トーン」の効果音の後、「感動は半径3メートル以内」というひと言が紹介されている。番組全体のまとめとなる「トーン」の効果音後の言葉選びはとりわけ難しく、制作班のメンバー全員は何度も話し合いを重ね、編集室で出来上がった作品を観ながら検討していくのだという。



そんな「トーン」の効果音後の「ひと言」の中でも、石田プロデューサーが特に気に入っていると話すのが将棋の羽生善治棋士の「才能とは、情熱や努力を継続できる力である」という言葉だ。小さい頃から、「天才棋士」と持てはやされてきた羽生棋士だがそんな本物の「天才」が実は「情熱や努力を継続できる力」を才能とみなしているとは思わなかったという。石田プロデューサーは、「最初は本当に驚いたが、今は、この言葉が私を励まし続けてくれている。『プロフェッショナル 仕事の流儀』を観た視聴者が、各業界のプロフェッショナルたちから何かを学び取って、それを自分自身の力に変えてくれることを、心から望んでいる」とその思いを述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KM)


【関連記事】


関連ニュース

関連写真

注目の情報

ニュース写真