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スシローも銀座の高級店も凌駕の圧倒的コスパ?グルメ系回転寿司、なぜ安くて美味い?

  • 2018年 04月17日 19時05分
  • 提供元:Business Journal
「すし銚子丸 千葉・東京・埼玉・神奈川のお寿司屋さん」より

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「すし銚子丸 千葉・東京・埼玉・神奈川のお寿司屋さん」より

 連日のように行列ができるなど、今もっとも人気の高い外食チェーンが回転寿司だ。ファミリー層を中心に圧倒的な人気を誇り、郊外や地方では店舗前の道路が渋滞になることもある。


 なかでも、最近注目されているのが「グルメ系」と呼ばれる回転寿司だ。銀座の高級店より鮮度が高く美味な魚を提供する店もあるなど、そのレベルの高さは専門家も驚くほどだ。「グルメ系回転寿司」は、なぜ鮮度の高い寿司を安く提供することができるのか。


●その日の朝まで泳いでいた魚が昼には寿司に


 チェーン展開している回転寿司には、大きく分けて2種類の業態がある。ひとつは、1皿をほぼ100円で提供している「100円寿司」だ。「スシロー」「無添くら寿司」「かっぱ寿司」「はま寿司」などが、これにあたる。安価だがネタは画一的で、いわば回転寿司界のファストフードのような存在だ。


 もうひとつは、1皿100円から500円前後、高いものでは1000円以上の寿司を提供するグルメ系回転寿司だ。こちらは、東京スカイツリータウン「東京ソラマチ」に出店している北海道の「トリトン」、1日2回の仕入れを行い鮮度抜群のネタを提供する金沢の「もりもり寿し」、関東周辺でチェーン展開する「すし銚子丸」などが該当する。


 グルメ系回転寿司の特徴は、圧倒的なコストパフォーマンスの高さだ。たとえば、東京に本拠を置く「回し寿司 活」では、“まぐろの赤身”を1皿100円で提供しているのだが、ネタが大きい上になんといってもうまい。専門家の間でも、「このレベルのまぐろを1皿100円で提供できるのは破格」と評価する声が多いのだ。また、160種類以上ある寿司メニューの半分が200円以下だが、それらのネタの質も非常に高いという。


 そして近年、このグルメ系回転寿司のレベルがさらに向上している。回転寿司評論家の米川伸生氏は、「銀座の高級寿司店よりも、グルメ系回転寿司のほうが安くて鮮度の良い美味な魚を味わうことができます」と断言する。


 秘密は、寿司の命とでもいうべき「ネタ=鮮魚の買い付けシステム」にある。


「築地には毎朝のように全国の漁港から素晴らしい魚が集まり、そのなかでも良い鮮魚を購入するのが銀座の高級寿司店です。一方、グルメ回転寿司は朝方に水揚げされた鮮魚を地方の漁港などから直接買い付け、早ければ当日のお昼には店頭に並ぶシステムを構築しています。なかには、漁船まで買い付けに行く企業もあるほどです。


 これは仕入れ量がたくさんあるからこそ成立するシステムなので、私が知る限りですが、銀座の高級寿司店で直接買い付けしている店はないと思います」(米川氏)


 東京の場合、地方の鮮魚が築地の中央卸売市場に集まるが、それらは早くても前日の夕方に揚がったものだ。しかし、グルメ系回転寿司のなかには当日の朝まで海を泳いでいた魚を提供する店もある。また、このシステムは仕入れ過程で生じる中間マージンもカットできるため、より低価格で提供できるというメリットも生む。


「それでも営業利益を出せるのは、回転寿司だからこそでしょう。ハンバーガーや牛丼など、ほかの外食チェーンに比べると客単価が高く、コンベアによって料理の提供時間を短縮することで回転率が高まり、客数も増加する。その結果、原価率が高くても売り上げが多くなり、利益を出すことができるのです」(同)


●店の実力がわかるネタはアジとまぐろ?


 とはいえ、いいことずくめのようなグルメ系回転寿司にも、当然ながら「いい店」と「悪い店」が存在する。どうせ行くなら、「いい店」を選びたいものだ。では、それらはどうやって見分ければいいのか。米川氏は「店側の実力を測るには、まず『アジ』に注目すべき」とアドバイスする。


「鯛やヒラメなどの白身魚は、ある程度寝かせたほうがイノシン酸が分泌されてうまみが増します。一方、青魚であるアジは鮮度の違いが顕著に表れる。だから、アジを見ればその店の鮮度に対するこだわりがわかるわけです」(同)


 次に、その店の味に対するこだわりを知るのに効果的なのが「まぐろ」だ。


「寿司店の看板メニューは、なんといってもまぐろです。どれだけ赤字になっても、まぐろだけはおいしいネタを提供しなければならない。また、どれくらい原価をかけているかに加え、大きさも重要でしょう。大きく切りつけるなど、どれだけお得感を演出しているかにも注目してください」(同)


 米川氏によると、グルメ系回転寿司のなかには、まぐろの原価率が80%を超える店もあるという。そして、まぐろを注文するなら「まぐろ三点盛り」などのセットメニューがおすすめだ。


「赤身、中トロ、大トロなどがひとつずつセットになったメニューは、個別で頼むよりも割安です。そもそも、店側が看板メニューとしている寿司ネタは高原価率の商品が多いので、お得感が高い場合が多いのです」(同)


 逆に、「悪い店」にはどのような特徴があるのか。


「回転レーンにほとんどネタが流れていない上に、たまに流れてくるのが、たとえば『ツナマヨコーン軍艦』『かっぱ巻き』のような、鮮魚を使っていない原価率の低いものばかりの店は要注意でしょう。こういう店はお客に利益を還元することをあまり考えていないので、良心的な店とはいえません」(同)


 休日に家族で回転寿司に出かけ、行列に並んでまで入ったのに「食べたら、あまりおいしくなかった」という事態だけは避けたいものだ。ぜひ、専門家をうならせるようなグルメ系回転寿司を堪能してほしい。
(文=鉾木雄哉/清談社)



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