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銀行ATM手数料「貧乏」の怖さ…一生で100万円以上も、家賃振込は1回で648円

  • 2018年 05月15日 19時40分
  • 提供元:Business Journal
「Gettyimages」より

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「Gettyimages」より

●「Debt Control(借金管理)」の次に大切なこと
 
 お金とはこれから一生付き合うもの。社会人生活のスタートからお金とよい関係を築いたら、お金はあなたの味方になり、夢を実現するのを助けてくれる。お金を味方につけられないままだと、いつのまにかお金は敵に回り、裏切られて惨めな思いをすることになる。


 お金との上手な付き合い方の基本は、次の8つだ。


(1)借金をしない
(2)手数料を甘くみない
(3)コンビニ貧乏、カフェ貧乏にならない
(4)まず、現金で生活してみる
(5)貯金は今から一生するものと心得る
(6)保険は、これだけ入れば大丈夫
(7)マネーアプリで支出を管理する
(8)お金で幸せを買う


「借金をしない」の基本は、クレジットカードをできるだけ使わないこと。代わりに「デビットカード」を使おうと前回提案した。ものすごく大切なことなので、ぜひ読んでしほしい。


 今日は(2)の「手数料を甘くみない」について話をしよう。


●銀行の各種手数料知っていますか? 目指すは手数料ゼロ


「手数料に注意!」と聞いて「ああ、銀行の手数料のことだな」とピンと来た人は、すでに優れたマネー感覚を持っています。すばらしい。「銀行でどんな手数料がかかるの?」と思ったあなた、この記事を読んでよかったですね。これからの人生で、何十万円、何百万円の手数料を節約できます。


 銀行の各種手続きには手数料がかかる。まず、自分が口座を持っている銀行のATMで入金・出金の取引をした場合の手数料を見てみよう。以下は代表的なもの。銀行によって少しずつ違う。


 手数料がかからないのは平日の8時45分 ~ 18時 だけで、 土日祝日の取引、平日でも8時45分以前と18時以降は一回あたり108円の手数料がかかる。これを知らない人、意外に多い。今は他の銀行のATMでもコンビニのATMでも入金や出金ができるが、手数料は自行利用のときより高くなっているので気をつけたい。銀行との提携関係によって、これより安くなることもあるが、土日祝日や平日の早朝、夕方18時以降は一回あたり216円の手数料がかかるケースが多い。


●108円、216円の手数料、チリも積もれば……


「108円とか216円とか、細かい貧乏くさい話だなあ」と思うかもしれない。私の友人に、会社のビルから横断歩道を渡ると自分の銀行があるのだが、それが面倒で、いつも手前の他銀行のATMを使っている無精者がいた(エクササイズと思いなさいとたしなめたが)。


 彼は週の初めと週末に1回ずつ、月に計8回くらい引き出すとのことで、108円を4回、216円を4回とすると、1カ月のATM 手数料は 1,296円。大したことはないが、1年で1万5,552円、10年で15万5,520円だ。一生分をあと70年とすると108万8,640円。結婚して夫と妻それぞれがこの無駄を続けると、ふたりでなんと計200万円以上になる。


●そのほかにも振込手数料やいろいろ


 ATMでの現金引き出し手数料に無頓着な人は、それ以外の銀行の手数料、振込手数料なども無駄に多めに払う傾向がある。毎月9万円の家賃の振込手数料、同一銀行でネットで振込手続きをすると無料。ATMから同一銀行の他支店への振り込みで108円。他行あてにキャッシュカードを使ってATMで振り込むと648円もかかり、年7,776円の差が生まれ、現金での振り込み、窓口での振り込みだともっと高くなる。


 水道、ガス、電気料金など、コンビニで手払いする人も多いが、銀行からの自動引き落とし(口座振替)にすると、口座振替割引が受けられる。それぞれ月54円(水道は2カ月に1回支払い)なので、全部を口座振替にすると年1620円の得だ。ちなみに、ポイントが貯まるという理由でクレジットカード払いにする人もいるが、使いすぎのリスクがあるので、クレジットカードでの公共料金の支払いは、個人的にはすすめていない。


 手数料は一回あたり50円や100円、数百円と小さい。小さいが軽く見てはいけない。小さなことに気を配れないと、大きなこともコントロールできないものだ。


 新社会人には、まずは万一に備える「緊急資金」として生活費1カ月分を貯めてから、なるべく早く「投資」を始めるようすすめているが、そこでも大切なのは手数料。投資の基本商品である「投資信託」を買うときに、同じような商品で手数料が2%のものと0%のものがある。「わずか2%の違いなんて!」と侮るなかれ。今は想像できないかもしれないが、投資はいずれ10年、20年、30年を経ると数百万円、数千万円となる。このときに1%や0.5%の手数料の差が、数十万円、数百万円以上の差を生み出すことになる。


 その手数料の考え方、コントロールの基本姿勢が、ATM手数料にある。


●銀行手数料はゼロが基本


 手数料の基本は「銀行ATMの手数料をゼロにする」ところからスタート。お金を引き出す曜日と時間帯を決めておくと、予算管理もしやすいのでおすすめだ。私は月曜日の日中に平日使う分を、金曜日に週末使う分を引き出すようにしている。


 先に、ATMの曜日や時間帯による手数料を紹介したが、実はこの手数料、一定の条件を満たすと、一定の範囲で無料になったり安くなったりする。条件やサービスの体系は銀行によってさまざまだ。たとえば以下の条件を3つ以上満たすと、コンビニや提携ATMの利用料が月5回まで無料とか、他行への振り込み手数料が月1回無料、とかいう具合だ。


・給料の振り込み口座にしている
・公共料金の自動引き落としに利用している
・銀行発行のクレジットカードを持っている(使っている)
・定期預金の残高が50万円以上ある
・積立定期預金をしている
・投資信託の残高が50万円以上ある
・投資信託の積立をしている
・住宅ローンを借りている
 
 まずは、自分が口座を持っている銀行が、どんなサービス体系、手数料体系なのか見てみよう。うまく条件をクリアして、十分な「手数料無料」の特典を受けられるなら、すぐ、その手続きをやってしまおう。善は急げだ。


 調べてみたら、自分の銀行は意外に手数料が高い、節約できないことがわかったら、別の銀行を調べてみるといい。銀行との付き合いは、これから一生。もちろん途中で変更できるが、給与振り込み、公共料金の引き落とし、携帯電話の支払い、クレジットカードの決済、投資信託の積立など、これからどんどん、銀行口座と関係を深めることになる。関係が深くなってから別れるのはかなり面倒で、手間も時間もエネルギーも消耗する。社会人1~2年目の早いうちに、手数料の安い銀行、便利な銀行、欲を言えば、投資しやすい銀行を見極めて、これを自分のメインバンクに決めて、使いこなしたい。


 だいたいの傾向として、東京在住者はメガバンクを、地方在住者は地方銀行を、親からすすめられてゆうちょ銀行をメインバンクにする人が多いが、実は後発のネット銀行などのほうが手数料が安く、オンライン取引などの機能が充実している傾向がある。折に触れて、いろいろな銀行のウェブサイトを見て調べてみるといい。時代から取り残されているかもしれない親の意見より、5年くらい年上のお金付き合いの上手な先輩の意見のほうが、参考になるかもしれない。


 私は、メガバンクを長らくメインバンクとして使ってきたが、昨年ネットバンクに口座を開き、こちらをメインに切り替えるべく、自動引き落とし口座の変更など各種手続きをしているところだ。


 手数料を節約するには、必要な情報、正しい情報を集めて、自分で判断して行動に移すプロセスが必要。これは仕事の能力にも直結する。この過程で得る知識は、これからのあなたの仕事に直接、間接に役に立つことになる。自分のためのマネー・マネジメント・プロジェクトの第一歩と位置付けて、ぜひ実行してほしい。
(文=中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー)



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