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北朝鮮、タカ派の米大統領補佐官ボルトン氏に激怒

  • 2018年 05月17日 11時42分
  • 提供元:AFPBB News
米ホワイトハウスの閣僚会議で話すドナルド・トランプ大統領を見つめるジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)(2018年5月9日撮影)。©AFP=時事

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米ホワイトハウスの閣僚会議で話すドナルド・トランプ大統領を見つめるジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)(2018年5月9日撮影)。©AFP=時事

【AFP=時事】人目を引く口ひげと大胆な発言で知られる米大統領補佐官、ジョン・ボルトン(John Bolton)氏(国家安全保障担当)が今、北朝鮮による批判の矛先となっている。非核化をめぐり同氏がリビア方式を示唆したことに対し、北朝鮮が大きく反発しているのだ。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は今年3月8日、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong Un)朝鮮労働党委員長と会談する用意があると述べて世界を驚かせた。以降、両国はひとまず関係改善へと舵を切ったが、このボルトン氏の発言が最大の障害となっている。

 北朝鮮は16日、米国に対し遺憾の意を表明し、6月12日にシンガポールで開催が予定されている史上初の米朝首脳会談を中止する可能性を示唆した。

 北朝鮮側は、トランプ氏に直接言及することは慎重に避けながらも、側近であるボルトン氏を痛烈に批判した。保守強硬派のボルトン氏は過去にしばしば国際舞台における米国の軍事行動を支持してきた。

 北朝鮮の金桂冠(キムゲグァン、Kim Kye Gwan)第1外務次官は、同国国営メディアが伝えた談話の中で「われわれは過去すでにボルトン氏の資質を明らかにしており、彼に対する反感を隠すことはない」と述べた。

 北朝鮮側のトーンの変化が単なる瀬戸際外交なのか、本物の外交危機の始まりなのかは現段階では判断できないが、今回の件により、トランプ氏の側近の間でアプローチに温度差があることが強調された。

 就任後2か月足らずのボルトン氏だが、北朝鮮外交の場に名前が挙がるのは今回が初めてではない。2000年代初頭、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)政権で存在感を示したボルトン氏は、北朝鮮の国営メディアから「人間のクズ」「吸血動物」などと呼ばれたこともある。

 また元米国連大使であるボルトン氏は現政権入りする前、北朝鮮の核関連施設を先制攻撃する選択肢について「完全に合法的」だと述べ擁護していた。


■「リビア方式」か、「トランプ方式」か?

 だが、北朝鮮を憤慨させたのは最近、米FOXニュース(Fox News)にボルトン氏が寄せたコメントだった。北朝鮮に非核化を約束させるための青写真として「2003~2004年のリビア方式」に言及したのだ。

 2003年後半、当時のリビアの最高指導者、故ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐は、制裁緩和と引き換えに核開発計画と化学兵器の放棄に同意。しかしその後、北大西洋条約機構(NATO)の空爆による支援を受けた反乱で同大佐は殺害されており、そのことが北朝鮮側に最悪の結末を予想させたようだ。

 北朝鮮の金次官は、ボルトン氏のコメントは「威厳あるわが国にリビアやイラクの運命を押し付ける邪悪な動き」だと述べ、「こうした米国の動きに対し、私は憤りを禁じえず、米国の誠実さについても疑念を抱かざるを得ない」と批判した。

 一方、米ホワイトハウスはボルトン氏の発言を明白に否定はしていないが、大統領執務室と同氏のコメントの間に距離を置こうとしていることは明白だ。

 対北朝鮮外交の急速な進展は、北朝鮮の体制転換こそ最良の解決策と考えるボルトン氏と、すでに平壌で金委員長と2回会談したマイク・ポンペオ(Mike Pompeo)国務長官との間で対立が起きるのではとの懸念をいっそう高めている。

 米ワシントンのシンクタンク、ブルッキングス研究所(Brookings Institution)のトーマス・ライト(Thomas Wright)氏は、そうした対立が起こる可能性はあるとしつつ、最終的にトランプ氏はボルトン氏とたもとを分かつ可能性があると指摘している。
【翻訳編集】AFPBB News

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