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あのタニタが「働き方革命」をやったらこうなった! しかも、これが新しい「健康経営」らしい

  • 2019年 09月05日 13時15分
  • 提供元:J-CAST
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政府が進める「働き方改革」とは別に、独自に働き方を見直したり、手直ししたりする企業は少なくない。

健康食メニューの食堂やレシピ本でも知られる計測機器メーカー、タニタもその一つだ。同社の谷田千里社長は、改革というならこの際、会社と働く人との関係性そのものを見直すべきと決意。先頭に立って「真の働き方改革」をけん引しており、その内容は、社員が「個人事業主」として独立することを支援。タニタの仕事を、フリーランスの一部として業務委託でやってもらおうというのだ。


「タニタの働き方革命」(谷田千里+株式会社タニタ編著)日本経済新聞出版社

社員の「個人事業主」化支援

本書「タニタの働き方革命」は、タニタが2017年に新しい働き方として導入した制度について谷田社長が、その背景や経緯、内容のほか、今後の可能性までを含めて解説したもの。労使間の大前提である終身雇用が崩れてきており、就活生の7割が将来の転職を視野に入れているという情報に接し、企業が旧態依然ではいられず、改革に着手したのは「働き方」ではなく「雇用」をめぐってのことだ。


終身雇用のエンディング、転職の一般化のなか、「そんな時代に、会社が全社員に、終身雇用を前提とした研修をやり続けるのは意味がないし、コスト的にも耐えられないでしょう」と谷田社長。そして、時代に合わせて会社、社員ともにウィンウィンの関係になれると社長が考えたのが、社員の個人事業主化だ。


谷田社長は、働き方改革が残業時間の削減で成し遂げられるような風潮に違和感をもち、経営者の立場から、将来を見据えて、抜本的な構造改革に思いを巡らせていたという。


そこに、あることをきっかけに、美容師の業界では美容師がアシスタントなどの研修時期を終えてスタイリストになる段階で個人事業主として独立し美容室と業務委託を結ぶ―という形態を知る。これだ! とひらめいた谷田社長は、このことに詳しい税理士を訪ねて指導を願い出た。


辞めた社員と業務委託に収入保証

2016年9月から、社員向けの説明会を開催。17年1月から新制度がスタートした。それによれば、独立を希望する社員は退職し、会社との雇用関係を終了。新たにタニタと業務委託契約を結び、それまで取り組んでいた仕事を「基本業務」として担当する。報酬は社員の時の給与・賞与が基本。その中には、社員のときに会社が負担していた社会保険料や通勤のための交通費、福利厚生の費用も含まれる。


業務委託契約では、基本業務以外にも追加業務を受注することがあり、別途、成果報酬がある。個人事業主であるのでタニタ以外の仕事の受注は自由。社員ではないので就業時間の規則もない。出勤、退勤の時間も都合に応じて決められる。


制度スタートの17年1月から業務委託契約に転じたのは8人。18年3月がこの8人にとっては初めての確定申告の時期だ。タニタでは税理士のアシストを用意。8人のうち1人は、親の事業を継承し、その関係で個別に確定申告をしたため、7人についてその内容を把握できた。それによると、7人合計の17年の収入は、社員時代の16年の給与(残業代含む)・賞与の合計と比べて28.6%アップ。「実額にすると7人合計で1400万円に近い金額」であり、一人につき手取りで平均200万円増えた計算だ。なかには、他社の仕事を請け負い、手取りが7割近い増加になった人もいたという。


この確定申告前の18年1月からは新制度の2期目がスタート。新たに11人が加わり、そのなかには谷田社長を含む4人の取締役が名を連ねた。


手取りが平均200万円アップ

タニタのこの試みは、2019年4月に政府の「働き方改革」が始まり、本書が6月に刊行されて、注目度がグンと高まっている。


「先進的」の評価がある一方、企業としての責任放棄という指摘もある。本書のなかで谷田社長は、社会の変化、企業を取り巻く環境の変化に言及し、アクションの必要性を強調している。日本が沈没するかもしれないという「危機感」から取り組んだ「働き方革命」。「『何をだいそれたことを』という批判も覚悟のうえ」での挑戦という。


「タニタの働き方革命」

谷田千里+株式会社タニタ編著

日本経済新聞出版社

税別1500円


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