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「プレゼン力」向上を狙い新団体が始動へ ソフトバンク、ベネッセなどが加盟

  • 2019年 09月22日 19時00分
  • 提供元:J-CAST
書家でもある前田さん。「余白」の使い方などはプレゼンに役立ったという

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書家でもある前田さん。「余白」の使い方などはプレゼンに役立ったという

プレゼンテーションクリエーターとして数々の企業でプレゼンの指導や研修を行っている前田鎌利(かまり)さん(46)が中心になって設立した「一般社団法人 プレゼンテーション協会」が2019年11月から、本格的な活動をスタートさせる。

すでにソフトバンクやベネッセコーポレーション、松竹など21社が加盟。これら会員企業の社員を対象に、研修プログラムや検定試験、イベント、講師育成コースなどが順次始まる予定だ。11月からは「個人会員」も募集する。9月18日、本格始動を前に準備に追われる前田さんに聞いた。


企業と協力してプレゼンテーション力アップを

前田さんはソフトバンク勤務時代の2010年、孫正義会長の後継者育成を目的に同年スタートした「ソフトバンクアカデミア」に応募。難関を勝ち抜いて1期生の一人となり、孫氏からはプレゼンテーションの能力を高く評価された。前田さんは、ソフトバンクの前身、ボーダフォン時代に投資会社などと組んでした仕事がスキルアップに役立ったと考えている。


その後ソフトバンクを離れた前田さんは15年に、企業向けにプレゼンや会議術の研修をする会社を設立。年間200社ほどでプレゼンを指導する一方、ビジネスの現場での経験やノウハウをまとめた「社内プレゼンの資料作成術」(ダイヤモンド社)などを刊行し、プレゼンの第一人者として知られるようになった。


プレゼンテーションクリエーターとして活動を続ける間に、その立場だからこそ分かる問題があることに気づいた。「講演や研修は1回やってそれで終わってしまい、スキルや知識の見える化がされていない。自社内でスキームを組んでやっている企業がほとんどない」ということ。グローバル化が進むなか、日本の国際的な競争力を向上させるためにも、諸外国に比べ劣るといわれる企業のプレゼン力を上げることに協力したいと考えたという。


それが、企業相互に協力しながら、あるいは刺激し合いながら、継続的にプレゼン力向上を図れるプレゼンテーション協会というわけだ。設立は2018年12月。前田さんは代表理事に就任し、これまで準備を進めてきてたが、始動を待つばかりの態勢になった。「プレゼン力を向上させたい企業と一緒にやって、お互いにシナジーを出していこうということ」と前田さん。20年には100社の加盟を見込んでいる。


11月から始まる協会の活動の主要な事業は、「プレゼンテーション大学」「プレゼンスキル検定」「分科会」など。「大学」は、各企業で「自社内のスキーム」に役立ててもらう。「プレゼンスキル検定」の「上級」合格者で、講師志望者にプログラムを用意。これを修了するなどして認定されれば、自分の会社で研修の指導が行える。


「検定」は年2回、オンラインで実施される。研修を受講した後の定着確認や、習得レベル確認のためのもので、目標として受講者の意欲増進につなげられる。「分科会」は、プレゼンの対象別、専門別、技術別などで行われる講演、ワークショップ。ボイストレーニング、話し方についての「デリバリースキル」などをテーマにした分科会もある。


ビジネスだけではない

前田さんは、プレゼンの重要なポイントの一つとして「相手の立場に立つ」ことをあげる。「だれに向けてするのかを明確にすることが大切。社内であれば上司の決裁、あるいは社長の決裁を取るという目標がある。そこに向かうこと。ありがちなのは、自分が懸命に調べたことをただ並べてしまうこと。聞いている方は結論を早く聞きたい」


プレゼンが社内だけのものなら、忠告や批評、また好評を含めてフィードバックがあり改善の手助けになるが、社外で不特定多数相手の場合は、そうしたことは望めない。企業横断的なプレゼンテーション協会は、社内だけの研修ではできないことも可能になるというわけだ。


プレゼンというと、ビジネスなどの特別なシーンを考えがちだが「じつは日常がプレゼン」と前田さん。「病院の診察室で医師に、症状を的確に説明できないと、それに合うクスリが処方されないかもしれない」と述べ、「きちんと伝えて相手の的確な行動を促す」ことは、日常のコミュケーションも業務のプレゼンも変わりがない。


ある調査によると「日本では90%を超える人がプレゼンを苦手と考えている」のが現状だが、改善を目指す人の方が機会に恵まれることもまた現実という。


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