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5時間で年間限度に達する放射線…福島第一原発の今

  • 2020年 02月14日 23時41分
  • 提供元:読売新聞
廃炉作業などで生じた汚染水からトリチウム以外の放射性物質を取り除く多核種除去設備(ALPS)(14日午後、福島県大熊町で)=武藤要撮影

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廃炉作業などで生じた汚染水からトリチウム以外の放射性物質を取り除く多核種除去設備(ALPS)(14日午後、福島県大熊町で)=武藤要撮影



 2011年の東京電力福島第一原子力発電所事故から、約1か月後に9年となる14日、同原発構内を取材した。汚染水を浄化した処理水をためる巨大な円筒形のタンクが林立し、改めて廃炉までの道のりの長さを実感した。(科学部 井上亜希子)
 この日、敷地の南東のエリアでは、高さと直径がともに約12メートルのはがね製タンクの建設が進んでいた。設置を予定する場所には、できるだけ隙間なく建てるため、六角形の線が引かれていた。二つのタンクの間に立つと、威圧感を覚えた。
 現在、東電はタンク約1000基に処理水約118万トンを保管する。2020年末までに137万トン分を確保する予定だが、東電の試算によると、22年夏には満杯になる。
 政府の有識者会議は今月10日、希釈して海に流す海洋放出と蒸発させて大気に拡散させる水蒸気放出を提言する報告書をまとめた。政府は今後、具体的な処分方法や時期を決めるが、処分量や開始時期によっては数年〜約30年かかる。
 東電は原子炉内で溶けた燃料などを冷やした汚染水から、トリチウム以外の放射性物質をほぼ取り除いている。その作業に使う「多核種除去設備(ALPSアルプス)」を見学すると、汚染水から放射性物質を除去する円筒状の吸着塔が並んでいた。
 これに先立ち、水素爆発を起こした3号機原子炉建屋の屋上に上った。南側を見下ろすと、爆発時のがれきが二つの建屋の間に残っていた。線量計を見ると、放射線量は毎時最大約0・2ミリ・シーベルトで、5時間で年間限度に達する量だった。

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