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<中共肺炎>感染者が全米の半数 NY州で感染拡大した理由 

  • 2020年 03月26日 22時59分
  • 提供元:Ballooon
2020年3月22日、人通りが消えたNYCのタイムズ・スクエア(Spencer Platt/Getty Images)

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2020年3月22日、人通りが消えたNYCのタイムズ・スクエア(Spencer Platt/Getty Images)

大紀元


トランプ米大統領は現地時間3月25日午後5時50分ごろ、ホワイトハウスで記者会見を行い、25日までに、国内で確認された中共肺炎(COVID-19、または新型肺炎)の感染者は6万人を超えたと発表した。死者が808人に達した。



大統領によると、各州の中で、ニューヨーク州での感染拡大が最も深刻だ。同州では、25日までに、少なくとも3万811人の感染が確認された。そのうち、ニューヨーク市の感染者は1万7858人と最も多い。州全体の死亡者が285人となった。



中共肺炎の感染者を多く出している国と地域の大半は、中国共産党と近い関係にある。ニューヨーク州も例外ではない。



ニューヨーク州は、アメリカで最も人口が多く、経済力のある州の一つだ。公開情報によると、中国は、ニューヨーク州の北米を除く最大の貿易相手国であり、中国本土と香港はニューヨーク州最大の輸出先だ。また、ニューヨーク州に本社を置く多くの有名な多国籍企業は、中国に投資している。中国企業もニューヨーク州を米国の上位の投資先として選んでいる。中国当局とニューヨーク州のビジネス上の接点や利害関係の結びつきは、中国側がニューヨーク州の政治家を丸め込む必要がある理由となった。



この結果、2016年4月11日、中国商務部の張向晨・国際貿易交渉副代表とニューヨーク州のキャシー・ホチョル副知事は、覚書を締結し、「中国の省と米ニューヨーク州の貿易投資協力に関する連携チーム」を設置した。ニューヨーク市にある中国総領事館の章啓月・総領事(当時)は、ニューヨーク州は米中間の地方協力の「ハイライトだ」と語った。



2017年7月18日、「中国の省と米ニューヨーク州との貿易投資協力フォーラム」がニューヨーク州バッファロー市で開催された。中国商務部の対外貿易発展局とニューヨーク州経済発展局が共催し、中国総領事館とニューヨーク州政府が後援になっていた。



2017年11月2日、クオモ州知事は、米の中国研究所(China Institute、または華美協進社とも呼ばれる)の「青雲賞」を受賞した。クオモ知事に代わって、賞を受け取ったホチョル副知事は、ニューヨーク州と中国との関係を発展させることは、「クオモ知事の優先事項の一つだ」と述べた。



ホチョル氏は、ニューヨーク州のビジネス訪問団は3回訪中したことがあり、現在4回目を計画中であることを紹介した。報道によると、この日の授賞式には、中国複合大手の海航集団(HNAグループ)がスポンサーを務めた。章啓月・総領事も出席したという。これらの情報から、「青雲賞」には中国当局のバックアップがあると推測できる。中国当局は、この賞を利用して、中国とニューヨーク州の経済協力を強化し、知事らとより親密な関係を構築しようとする狙いがある。



さらに、2019年6月18日、ニューヨーク州上院は、ニューヨーク州と中国の友好関係を強化し、華人による同州の発展へを記念して、10月1日を「中国デー」、10月第1週を「華人伝統週間」とする決議を可決した。10月1日は、中国共産党が政権を樹立した記念日で、中国国民は今も共産党政権の圧政に苦しめられている。ニューヨーク州がこの日を「中国デー」にしたことについて、米国内で反対の声が上がった。いっぽうで、中国当局はこの決定を歓迎した。中国外交部の報道官は6月19日、「ポジティブな意味を持つ」と述べた。



2019年9月16日夜、ニューヨーク市の中国総領事館は、中国共産党政権の樹立70周年記念レセプションを開催した。ニューヨーク州の政治家や実業家、華僑の代表者らが招待された。現任の黄屏・総領事は、レセプションで中国の特色ある社会主義について演説し、米中の貿易戦争が両国に経済損失を与えていると唱えた。



2011年8月1日、ニューヨーク市の一等地、タイムズ・スクエアにある大型電子掲示板には、中国国営新華社通信のプロパガンダ・ビデオが上映された。この大型電子広告看板は、タイムズ・スクエア2号ビルにある。新華社がリースした広告スクリーンの面積は縦約18メートル、横約12メートル。新華社は、広告会社シャーウッド・アウトドア(Sherwood Outdoor)と5年間のリース契約を結び、電子広告の運営と管理を行った。



新華社はこのスクリーンで中国共産党が制作したさまざまなプロパガンダ映画を24時間上映していた。例えば、2016年7月、オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所が南シナ海の領有権をめぐり、中国当局の主権を認めないとの判決を出した後、南シナ海をテーマにした短編ドキュメンタリーが毎日のように放映された。タイムズ・スクエアにある他の電子看板の広告掲載価格から推測すると、新華社通信がリースしたスクリーンの月額使用料は30万~40万ドル(約3315万~4421万円)になる可能性がある。



ロイター通信の報道では、シャーウッド・アウトドア社のブライアン・ターナー社長は、新華社がタイムズ・スクエアに広告を出したことによって、より多くの中国企業がここに広告を出すことを期待すると語った。



一方、新華社と共産党機関紙・人民日報系ニュースサイト「人民網」はニューヨーク市中心部マンハッタンに、北米支局の本部を構えている。



2011年5月19日、新華社は、北米支社をニューヨーク市のブロードウェイ通り1540番地に位置する44階建てのビルの最上階に移転した。このビルは、マンハッタン45番街と46番街の間にある。新華社は20年間の賃貸契約をした。



2011年7月13日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の報道によれば、人民網は、米国事務所を設置するために、ニューヨーク市の有名なランドマーク、エンパイア・ステート・ビルの30階を借りた。このオフィス・スペースは281平方メートル。WSJは、人民網がエンパイア・ステート・ビルで事務所を設置することによって知名度の向上や北米での事業拡大を目指すとした。



英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は2016年6月9日の報道で、米ジョージ・ワシントン大学のデイビッド・シャンボー政治学教授が、中国共産党の「対外プロパガンダ」にかかる費用が年間100億ドル(約1兆1051億円)にものぼると試算したと報じた。



また、中国の英語官製メディア「中国日報(チャイナ・デイリー)」は、米主流メディアを抱き込むために、各メディアに有料広告を掲載してきた。ニューヨーク・タイムズは、チャイナ・デイリーの有料広告を掲載したことがある。



しかし、中国当局は今年3月18日、米政府への報復措置として、ニューヨーク・タイムズを含む米報道機関3社の米国人記者の国外退去を命じた。米国務省は2月18日、米国内に事務所を構える新華社など中国メディア5社について、「外国使節団」と指定し、5社に対して中国籍職員の人数を制限すると決定した。国務省は、5社について、中国当局の支配下にあり、独立した報道機関ではないとの見解を示した。



2018年9月16日、中国当局の招きで、ウォール街のエリートや米金融大手の幹部らは北京で開催された「米中金融懇談会議」に参加し、翌日に中国の王岐山・国家副主席と会談した。中国当局が、王岐山氏が持つ米国金融・政治界の人脈を利用して、米中貿易戦で中国側の不利な情勢を変えようとした。



この会議は結果的に、トランプ政権の対中貿易政策に影響を与えることはなかったが、中国当局とウォール街の間の信頼関係が浮き彫りになった。。



米メディアは、政界に強い影響力を持つウォール街は、米政府の対中政策において「穏健派の役割を果たしてきた」と指摘したことがある。1999年、当時の中国首相がニューヨーク訪問中にウォール街の幹部らと会談し、中国の世界貿易機関(WTO)の加盟について話し合った。この時のクリントン米大統領は、ウォール街の説得を聞き入れ、中国のWTO加盟を支持することにした。その後のブッシュ大統領やオバマ大統領も、ウォール街の反対で、中国を「為替操作国」に指定しなかった。



十数年前、江沢民の伝記を執筆したのもウォール街出身の銀行家ロバート・ローレンス・クーン氏だ。同氏は伝記の中で終始、江沢民を称賛していた。



また、ウォール街は中国共産党に「輸血」をし、政権維持のために資金を提供し続けてきた。



近年の例をみてみよう。2018年6月1日、米中通商摩擦の最中、株価指数の開発大手、MSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)は、中国のA株式市場を「MSCI新興国株式指数」に組み入れたと決定した。組み入れ比率は2.55%。



2018年9月27日、世界第2位のインデックス開発大手、英FTSEラッセル(FTSE Russell)は、中国のA株を同社のグローバル指数に段階的に加えていくと発表した。この組み入れによって、中国A株に5000億ドル(約55兆2570億円)以上の資金流入をもたらすとみられる。2019年4月1日、ブルームバーグでは、中国債(人民元建て国債と政策銀行債)をブルームバーグ・バークレイズ・グローバル総合インデックスに追加すると決定した。



在米中国経済学者、何清漣氏は、これら3つのインデックス大手(MSCI、FTSE、ブルームバーグ)の決定は、A株や不透明感のある中国国債への支持を示したことに等しいと指摘した。3社の方針によって、中国国内に莫大な外資が流入するとみられる。何氏は、この3社について、中国当局の「出資者」だと批判した。



2018年9月3日、MSCIは中国A株の組み入れ比率を5%に引き上げ、2019年2月28日には、今後組み入れ比率を20%に引き上げると発表した。ロイター通信によると、この動きで、800億ドル(約8兆8411億円)以上の対中投資が新たに中国国内に流れる可能性がある。また、ロイター通信は、中国企業が近年、米国の金融市場を通じて数百億ドル(数兆円)を調達したと指摘した。



この事態に危惧する学者がいる。2019年5月2日、シンクタンク「プラハ安全保障研究所(Prague Security Studies Institute)」のロジャー・ロビンソン会長が、「現在の危険に関する委員会:中国(Committee on the Present Danger: China)」で行った演説で、中国共産党による米金融市場への影響力拡大が深刻で、その実態は非常に憂慮すべきものだと警鐘を鳴らした。



ロビンソン氏によれば、米国の3大証券取引所に上場する中国企業は1000社以上ある。ニューヨーク証券取引所だけでも、650社以上の中国国有企業が上場している。 中国のすべての国有企業は、中国軍のために動いている。これらの中国企業の株式は、さまざまな株価指数(MSCI指数など)に組み込まれることで、何百万人もの米国人の個人投資資産の一部になった。その結果、米国人が株式市場に投資することは実際、中国共産党の影響力拡大と浸透工作に資金を提供していることになった。



この実態を不安視したマルコ・ルビオ氏を含む4人の米連邦上院議員は2019年6月5日、「外資上場企業監査強化法(EQUITABLE法案、Ensuring Quality Information and Transparency for Overseas-Based Listings on our Exchanges Act)」を議会に提出した。同法案は、中国をはじめとする米株市場に上場する外国企業の情報を厳格に精査するよう求める。これまでの調査で、これらの企業の多くが米国の法律(禁輸法など)に違反したり、米の国家安全保障に脅威を与えたり、また人権侵害に加担する企業も多いことが明らかになったためだ。



一方、米金融大手のJPモルガン・チェースは、中国当局の高官の子弟を不当に雇用している。



2013年以降、米証券取引委員会(SEC)と司法省(DOJ)は、収賄の疑いでJPモルガン・チェースを捜査してきた。この事件は、「連邦海外腐敗行為防止法(FCPA)」に基づき、ウォール街に対する初めての大規模捜査として、注目された。



米メディアの報道によると、JPモルガン・チェースは2003年、中国共産党幹部の子女を採用するために、「Sons and Daughters」と呼ばれる採用プログラムを開始した。このプロジェクトは2009年に拡大され、同社の上層部によって「制度化」された。同採用制度は2013年に終了した。



JPモルガン・チェースは2006~13年までの7年間で、約100人の中国やアジアの一部の国の政府関係者と密接な関係を持つ人物を正社員や実習生として採用した。これによって、同社が1億ドル(約111億円)の資金を受け取ったという。



英FT紙は、JPモルガン・チェースは中国の元商務相の息子である高鈺氏を雇用したと報じたことがある。JPモルガン・チェースは2013年、光大集団の唐双寧・会長の息子を採用した後、同集団の子会社である光大銀行の香港市場上場に協力した。光大集団は、中国国務院直轄の国有企業である。



2016年11月、米規制当局は、JPモルガン・チェースとその香港子会社との間で、約2億6400万ドル(約292億円)の和解金で合意したと発表した。



米紙WSJは、中国当局と癒着している米金融企業は、JPモルガン・チェースだけではないとの見方を示した。米司法当局は、複数の米金融大手を捜査しているという。



中国当局による米国の大学への浸透工作は、孔子学院の設立、資金提供、中国人学者や留学生を利用し機密情報を窃盗することや、キャンパス内の言論の自由を制限するよう学校側に圧力をかけることなどが含まれている。



米ボイス・オブ・アメリカ(VOA)は2019年4月5日の報道で、米教育省のデータでは、少なくとも9つの大学が過去6年間、中国通信機器大手ファーウェイから資金援助を受けたと示した。総額1050万ドル(約11億6040億円)。その中でも、ニューヨーク州のコーネル大学が最も多く、530万ドル(約5億8572万円)以上の資金を得た。



2020年2月2日、地元メディア「ニューヨーク・デイリー・ニュース」は、ニューヨーク州立大学(SUNY)ストーニーブルック校のトッド・ピティンスキー准教授の評論記事を掲載した。



准教授は記事の中で、現在ニューヨーク州立大学の6つの分校で孔子学院が設置された現状について、「米国の教育を外国のプロパガンダ機関に委託したことは大きな間違いだ」と指摘した。同氏は、孔子学院で教えられている「歴史」は、中国共産党にとって都合の良いものばかりだと非難した。



准教授は、シカゴ大学、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校、ペンシルバニア州立大学などは孔子学院との提携を中止したにもかかわらず、ニューヨーク州立大学は「孔子学院を閉鎖することなく、納税者に対して、なぜこのように米国の学問の自由を侵害することが容認できたのか、または孔子学院の設置が良い取引であるかどうかの理由すら説明していなかった」とした。



2013年5月、ニューヨーク大学の中国人学者3人は、研究中の核磁気共鳴画像法(MRI)技術に関する情報を中国深圳市の企業に提供し、見返りにこの会社から賄賂を受け取ったと報道された。研究は、米国政府の資金で行われた。



技術情報を中国側に盗まれたにもかかわらず、ニューヨーク大学は中国当局の顔色を伺っていた。2013年6月13日、ニューヨーク・ポスト紙は、中国でキャンパスを開設したニューヨーク大学が、米国に亡命した盲目の人権活動家の陳光誠氏を退学させたと報じた。中国当局への配慮とみられる。



陳光成氏は6月16日に声明を発表し、自身の中国当局批判が、大学と中国の学術協力に影響することを大学側が懸念したとの見方を示した。ニューヨーク大学は2012年に上海分校を開設したばかりだった。大学側は、中国当局が分校で働く米国人教授らに対して、報復措置として入国ビザの給付を拒否することを懸念した。陳光誠氏は声明で、「中国当局による米学術界への統一戦線工作の実態は、想像をはるかに超えている。独裁政権は、米の学術の独立性と自由を脅かしている」と強調した。



多くの中国人移民や華僑が住むチャイナ・タウンやフラッシング地区は、ニューヨーク市における中国当局の「牙城」となってきた。これらのコミュニティに住む年配の華僑によれば、1980年代半ば、中国当局の華僑事務弁公室は、歴史のある米国の華僑コミュニティに対して浸透工作を強化し始めた。中国側が、華僑らが昔から中華民国を強く支持しているという状況を変えたかったという。年配の華僑は、「当局の関係者は、10年以内にコミュニティを絶対に赤化するとまで言い放った」と口にした。



大紀元は、2017年4月17日の特別報道で、さまざまな名称を持つ華人商工会議所や同郷会、例えばニューヨークの温州同郷会、福州同郷会、上海同郷会などは、中国当局の直接管理下にあると取り上げた。



米東部の華人社団聯合総会(前身は米国ニューヨーク華人社団聯合総会)は、駐米中国大使館や領事館の指示に従っている。同総会の梁冠軍・会長は、中国の全国政治協商会議に出席し、広東省と江西省の政治協商会議の委員を務める。1999年7月、中国当局が、伝統気功グループである法輪功の学習者に対して弾圧政策を始めてから、梁冠軍は中国大使館に協力し、在米の法輪功学習者を中傷し、暴力的な攻撃も行った。



2008年5月17日、法輪功学習者がフラッシングで平和的な集会を行った際、数百人から千人以上の人に包囲され、激しい罵声を浴びた。当時の在ニューヨーク中国総領事館の彭克玉・総領事が包囲を計画し、多くの「同郷会」が資金を出して、妨害行為に参加する人を募った。



中国大使館と領事館は中国の伝統文化を広める神韻芸術団の公演も妨害している。2019年1月と3月、神韻芸術団がリンカーンセンターで計29回公演を行った。公演中、天津市610弁公室(法輪功迫害機関)から資金提供を受けた中国出身の李華紅らが劇場の外で神韻と法輪功を中傷する看板を掲げた。



ニューヨーク州、とりわけ国連の本部を構えるニューヨーク市は、世界一の大都会で、世界の政治、経済、金融、文化などに絶大的な影響力を及ぼしている。この影響力を考えれば、同州の政治・経済界の中国共産党支持は、同地域に計り知れないほどのダメージをもたらした。ニューヨーク州の人々が今その深刻な結果に苦しんでいる。



中国共産党に友好を示すことは、中国国民に友好を示すことではない。



(文・田雲、翻訳編集・張哲)


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