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えっ、人手不足じゃなかったの? 新型コロナで企業の人手が「過剰」に!

  • 2020年 05月29日 11時45分
  • 提供元:J-CAST
従業員が「過剰」と感じている企業が増えている

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従業員が「過剰」と感じている企業が増えている

新型コロナウイルスの感染拡大による「自粛生活」の影響で、企業の雇用状況が激変している。

2019 年度の人手不足倒産が前年度比14.8%増の194 件となり、6 年連続で過去最高を更新するなど、人手不足の深刻化が取り沙汰されてきたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で企業の人手不足感が一変し、急激に低下していることがわかった。帝国データバンクが「人手不足に対する企業の動向調査(2020年4月)」を、5月25日に発表。人手が「過剰」とする企業の割合が増えている。


たとえば、「旅館・ホテル」はインバウンド需要に支えられて人手不足の状態が続いていたが、海外との渡航制限や都道府県をまたぐ移動の自粛要請などの影響で宿泊客が大きく減少。業務量が減ったことで、人手が「過剰」とする割合は正社員、非正社員ともに全業種で最も高くなった。


正社員の人手「過剰」は21.9%、前年比13.5ポイントと大幅増

調査によると、企業に現在の従業員の過不足状況を聞いたところ(「該当なし/無回答」を除く)、正社員が「不足」していると答えた企業は31.0%で、前年同月と比べて19.3ポイント減少した。4月としては4年ぶりに4割を下回り、人手不足の割合は大幅に減少した=下図参照


一方、人手が「過剰」と答えた企業は21.9%で、13.5 ポイントと大きく増えた。「適正」と回答した企業は47.2%で5.9ポイントの増加。企業の半数弱は、現在の人手が適正であると感じている。


人手が「不足」していると回答した企業を業種別にみると、「農・林・水産」(48.2%、前年同月比22.9ポイント減)と「建設」(48.2%、18.1 ポイント減)が最も高い。次いで、「メンテナンス・警備・検査」(46.5%、21.3 ポイント減)、「電気通信」(45.5%、9.1 ポイント増)、「情報サービス」(44.6%、同29.8 ポイント減)が続いた。


人手不足の割合が高い上位10 業種のうち、9 業種が減少したなか、「電気通信」のみ増加。電気通信業の企業からは、


「在宅勤務の機会が増えたことで受注が増加している」(石川県)

「リモートワークの動きと通信サービスの提供がマッチし、契約者数が増加傾向にある」(東京都)

といった声にあるように、新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴う需要の増加などが影響しているとみられる。


企業の規模別にみると、「大企業」の38.7%が人手不足を感じているが、前年同月と比べると21.3 ポイントの減少と、全体の減少幅ほど減ってはいない。「中小企業」は29.3%(18.6 ポイント減)、「小規模企業」は28.4%(14.5 ポイント減)となり、それぞれの人手不足感は3 割を下回った。


また、人手不足の割合を月次の推移でみると、新型コロナウイルスの影響が広がる以前の期間と比較して、特に3 月と4 月で大きく変化した。


企業からは、「新型コロナウイルスの影響で仕事が急減している」(金型部分品・付属品製造、神奈川県)といった声が多くあるように、外出自粛や休業が広がった影響で経済活動が停滞し、業務量が大幅に減少したことで人手不足の割合にも変化が起きている。


新型コロナウイルスの影響拡大で、人手不足は大きく減少

また、非正社員の人手が「不足」していると答えた企業(「該当なし/無回答」を除く)は16.6%で、前年同月と比べて15.2 ポイント減った。4 月としては7 年ぶりの1 割台。人手が「適正」と答えた企業は61.7%(0.3ポイント増)で、ほぼ横バイとなった一方で、「過剰」は21.6%で14.8 ポイント増と、大きく増加している。


業種別にみると、スーパーマーケットを含む「各種商品小売」は55.3%(前年同月比0.8 ポイント減)となり、人手不足感が最も高かった。外出自粛に伴い需要が拡大していることで、他業種より割合が高くなっている。


次いで、「電気通信」の44.4%(14.4 ポイント増)が続き、正社員と同様に増加している。「農・林・水産」は38.5%(1.9 ポイント増)で、いずれも人手不足を感じている。


その半面、「メンテナンス・警備・検査」(35.2%、21.0 ポイント減)や「飲食料品小売」(32.4%、31.5 ポイント減)、「医療・福祉・保健衛生」(31.4%、4.6 ポイント減)などの人手不足感は減っている。


また、これまで人手不足が目立っていた「飲食店」は16.4%(62.2 ポイント減)、「旅館・ホテル」は6.9%(47.3 ポイント減)となり、大幅に減少している。


さまざまな業種で人手不足の割合が減少するなか、人手が「過剰」と感じている割合が急増しているのが「旅館・ホテル」だ。インバウンド需要に支えられて人手不足が続いていたが、コロナ禍で訪日外国人の大幅な減少や外出自粛が続き、人手が「過剰」とする割合は正社員、非正社員ともに最も高くなった=下表参照。「飲食店」や「娯楽サービス」でも同様の傾向がみられる。


なお、調査は全国2万3672社を対象に実施。有効回答企業数は1万1961社(回答率50.5%)。2020年4月16日~30日に実施した。雇用の過不足状況に関する調査は2006年5月から毎月実施しており、今回は4月の結果をもとに取りまとめた。


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