サッカーのAFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループステージ第4戦、FC東京対上海申花の試合で、FC東京のFWディエゴ・オリヴェイラに危険なタックルを見舞って負傷退場に追い込んだ中国選手の妻が「わざとではなかった」と釈明した。
27日に行われた試合の48分、上海申花の秦升(チン・ション)が、ドリブルしていたオリヴェイラの左斜め後方からスライディングタックルを仕掛けた。秦升のタックルを受けて転倒したオリヴェイラは、そのまま担架で運び出されて負傷退場。ボールには届かない位置からの完全に足を狙った危険なプレーだったが、主審が秦升に出したのはレッドカード(退場)ではなくイエローカード(警告)だった。
秦升のこのプレーに対しては、中国メディアやサッカーファンから批判の声が殺到している。一方で、秦升の妻・王剣群(ワン・ジエンチュン)さんは、夫のプレーへの批判に対して「(問題のプレーは)わざとではなかった」と主張。「選手は試合ではライバルだがスタジアムの外では友人。なぜならみんなそれぞれが大変だということを知っているから!“技術的ファウル”はその人が悪いとか、人としての品格に問題があるということを表すわけではない!批判して気持ちが良いのなら批判すればいい!」と反論した。
“技術的ファウル”はいわゆる戦術的に必要なファウル(反則)を意味している。サッカーでは自チームのピンチを回避するために故意に犯すファウルを「プロフェッショナルファウル」と呼ぶことがあり、失点を未然に防ぐためのやむを得ないものと理解されている。しかし、今回の秦升のプレーがそれに該当するかは状況やプレーの危険さを含めて疑問が残るところだ。
王さんの反論に対して、中国のサッカーファンは秦升が過去にもたびたび危険なプレーを見せていることを挙げ「常習犯だろう」「いずれにせよ、選手としての素養がないことは疑いない」「1度ならまだかばいようがあるかもしれないが再三にわたる。故意かどうかは重要ではない。どちらにしても許されない」などと指摘。また、「やはり家族だな」「(王さんの反論は)まったくもってでたらめ」「賢い人はこういう時、家族がこれ以上攻撃されないように黙っているものだ」など、やはり厳しい声が上がっている。(翻訳・編集/北田)
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